令和8年度 学校訪問事業② 成城学園初等学校
東京学芸大学と辟雍会の共催事業・学校訪問事業「先輩たちのいる学校を訪ねよう!」は、今年度2回目として9月18日(金)に成城学園初等学校を訪問しました。
子どもたちから「たかちゃん」と呼ばれる校長の髙橋丈夫先生は本学の卒業生。廊下ですれ違う子どもたちは、先生を見つけるとすぐに話しかける。子どもと先生の距離が近い。授業では2人の先生が配置され、子ども一人ひとりを見取る体制がつくられています。音楽授業を覗くと、親子連れの見学者が2組あり、そこに加わった本学学生たちに、子どもたちが全員で歓迎の歌を披露しました。親子連れの見学者は校内のいたるところで目にします。学校は、いつでも自由に教室に入って見学してくださいと案内しており、これは入学前のマッチングであって、まずは学校との相性を確かめてほしいと校長はいいます。
当校のカリキュラムには独特なものがあります。「文学」「劇」「映像」「舞踊」「遊び」「散歩」です。外廊下を歩いていると、女の子が近寄ってきて虫かごからカマキリを取り出し、「見て!」と目の前に。すると、男の子が続いて、ダンゴムシ数匹のいる虫かごを差し出して、得意気なポーズ。そして、子どもたちは腹ばいになってそれぞれの虫かごを囲み、おしゃべりを始めました。「遊び」の時間です。また「散歩」は校門を出て少し離れた所まで行くこともあれば、敷地内の自然豊かな散歩道を楽しむこともあり、とことん「学校が楽しい」を演出するカリキュラムです。
この学校は1917年に「成城小学校」として創立しました。創立者は文部官僚、創立時の東北帝国大学総長、京都帝国大学総長を歴任した澤柳政太郎氏。大正デモクラーの潮流の中で起こった新教育運動を先導した教育者です。欧米の教育思想を取り込んだ澤柳の自然教育、個性尊重の教育理念が、今なお学校全体に及んでいました。ちなみに文部行政時代には小学校令制定(1900年)にも参画し、小学校に教科「国語」をつくり、習得する漢字を限定しました。また成績評価のための試験を廃止し、児童の健康に配慮しました。また授業料無償も打ち出すなどの新しい施策に取り組みました。
小田急線の成城学園駅付近にある当校は、子ども中心の教育を目指し、そのための教育研究を熱心に行っている学校です。訪れた本学学生は14名、引率者は大学から渡部竜也准教授、荒川悦雄教授(辟雍会理事兼任)、辟雍会からは小澤一郎理事でした。(小澤一郎)
写真1 成城学園小学校の校門(桜橋門)に集合する学生たち

写真2 髙橋丈夫校長の学校説明 創設者・澤柳政太郎の紹介

写真3 各教室は天井が高い

写真4 子どもたちが自由に木登りするクスの木の前で