辟雍NEWS
令和7年度 学校等訪問事業⑦ 国際基督教大学高等学校
東京学芸大学と辟雍会の共催事業・学校等訪問事業による「先輩たちのいる学校を訪ねよう!」の7回目は、10月7日(火)に国際基督教大学高等学校(小金井市)で実施されました。当校は国際基督教大学の広大な敷地の一角にあります。10月に入ってもなお暑さを引きずる日々が続きましたが、この日は気温も下がり秋の気配を感じました。
迎えてくれた中嶌裕一校長は講話の冒頭、当校の創立期(1978年創立)に触れました。建学の方針づくりあたって、当時東京学芸大学を退職した原真教授の参画があったと話しました。原教授は退職前に東京学芸大学附属大泉中学校校長、そして全員が帰国生である附属高等学校大泉校舎(現附属国際中等教育学校の前身)の主事であり、帰国生の実態をよく知る先生でした。そして最初の帰国生徒教育センター長として当校の基盤をつくりました。1学年定員240名のうち、一般生が80名、帰国生が160名という生徒の割合、つまり帰国生が3分の2を占めるというユニークな学校です。平和・人権・キリスト教を柱とした多様性を重視する学校でした。
中嶌校長と青山明子教頭の説明に対して学生全員から感想と質問が寄せられました。校長が「何を学ぶか、いかに学ぶか」というよりは「だれと学ぶか」が大事であると強調されたことに、共感の声が上がりました。海外で学んだ帰国生徒と国内生徒と共に学ぶという多様性の中で、生徒が人間的に成長していることに、学校全体が手応えを感じているという実感が伝わってきました。また、校長から私学教員の実態についても詳細な説明が加えられ、そのよどみない話しぶりに感心したという声もありました。
校長と教頭の案内によって2班に分かれて教室を廻りました。当校の特色でもある4つのレベル別の授業(数学・国語・英語)をじっくりと見学することができました。また、ネイティブ教員から授業に対する説明も伺うことができました。
参加した学生7名(学生6名、院生1名)、引率者は大学から岩田康之教授、荒川悦雄教授(辟雍会理事兼任)、辟雍会からは小澤一郎理事でした。(小澤一郎)
写真1 校舎の中庭
写真2 授業後、ネイティブ教員に質問する学生(中央は中嶌校長)(一部加工)
写真3 校長、教頭による説明に聞き入る学生たち
写真4 参加者一同