令和7年度 学校等訪問事業③ 多摩大学目黒中学校・高等学校

 東京学芸大学と辟雍会の共催事業・学校等訪問事業「先輩たちのいる学校を訪ねよう!」の活動報告です。本学の学生7人と院生1名を辟雍会の役員と大学の教員5名(丹伊田敏先生、小澤一郎先生、岩田康之先生、見世千賀子先生、荒川悦雄)が引率し、2025924日(水)午後、多摩大学目黒中学校・高等学校を訪問してきました。理科室にご案内され、理事長・校長の田村嘉浩先生らに挨拶の後、岩藤英司先生(本学理科卒業生、辟雍会幹事)が教壇に立つ「化学基礎」の授業「化学反応と光エネルギー」を高校一年生の座る後方にて参観させていただきました。

 白衣に馴染む先輩は初見のスーツ姿の後輩らを栄養ドリンクの蛍光とヘモグロビンが発光する授業で照明を明るくしたり暗くしたりし、周期律表のレイをまとって、迎えてくださいました。気が付くと、三角フラスコ、試験管、ビーカー、及びガスバーナーが生徒らの机上で、試薬の出番を待っていました。やがて歓喜勇躍する女声と男声。映像のプロが魅せてくれた授業に動画はなく、本物の逸品の複数形でした。本学の学生用の実験セットまでご用意くださっていたことも篤い配慮を感じました。プリントを埋める宿題で授業を結んでいましたが、掌を照らしたルミノール反応の青白い微光は生徒らのご自宅の夕食の団欒を盛り立てたことでしょう。

 黎明期から続いているという当校との親交は、当日も愛称で相呼ぶ笑顔に表れていました。生徒のためを熱く静かに語る獅子の星座の先輩らが歩まれた教育者の純粋な道は、その先を進みゆく訪問者らを励ましているようでした。大都会の大通り沿いにある大きな建物の学校で、大きく垂れる稲穂らが眩しく光を放っている様子を木洩れ日のようにお裾分けいただきました。

荒川悦雄(物理学教室、辟雍会事業部)

  

写真1 学校前の歩道橋から臨む校舎

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写真2 参加者一同(一部修正)

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写真3 化学基礎の実験指導の様子(一部修正)

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写真4 国語の授業を見学中

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更新: 2025-10-08