東京学芸大学同窓会総会及び講演会

 6月9日(日)午後1時より、一般社団法人東京学芸大学同窓会の令和6年度の総会が本学講義棟S410教室において開催されました。森富子理事長は挨拶の中で昨年度を振り返り、本学創基150周年記念への寄付金によって桜の苗木が植樹されたことを報告しました。これに対して来賓として挨拶した本学の国分充学長からは謝辞がありました。事務棟の前には若い葉をつけた樹木が10本ほど見ることができます。なお、学長からは国立大学運営資金の不足によって運営に限界がきていると国立大学協会が声明を出したことの報告もありました。一方で、学芸大学卒業生の評価は高く、こうした学生への支援について引き続きよろしくとの呼びかけがありました。

 

 総会後に、教育YouTuberの葉一(はいち)さん(A類数学科卒業)による講演『教育YouTuberがみなさんに伝えたいこと』がありました。葉一さんは冒頭に「講演会は好きか嫌いか」と問いかけました。今回はいつも子どもたちに話しかける講演の様子を再現する試みがありました。講演会は子どもたちの多くが「嫌い」ですが、今回の聴衆の反応は真逆であったことに、苦笑していました。子どもに長所と短所の数を問うと圧倒的に短所の数が勝る。子どもはいつも他人と比較してみる、つまり自己肯定感が少ない。そのことは「それでいい」として、そこから自分らしく生きるための「自分の説明書」をつくることを説きました。

 

 葉一さんは、いじめにあって学校不信、教師不信になったけれども、高校時代にある先生に出会い、そこから人生の新たな出発があったと言います。自身の体験から、子どもたちには「大人になることをポジティブにとらえる」「人の話をエネルギーにできる」「失敗を成功のもとにできる」そんな人間になってほしいとの願いが伝えられました。今では教育YouTuberとして若者から絶大な人気と信頼を得ている葉一さんが、本学卒業生であることに誰もが親しみと誇りを抱いたことでしょう。情熱的な語りに、対面の参加者そして多くのオンライン参加者が聴き入っていました。(小澤一郎 記)

 

写真1 挨拶する森富子理事長

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写真2 来賓として挨拶する東京学芸大学 國分 充学長

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写真3 講演する葉一さん

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写真4 東京学芸大学同窓会寄贈の桜の苗木

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写真5 東京学芸大学創基150周年記念「桜記念樹」プレート

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