近県学校訪問 文化学園大学杉並中学・高等学校

 この学校訪問は東京学芸大学と辟雍会の共催事業です。事業の最後は 10 月 10 日(火)に文化学園大学杉並中学・高等学校で実施されました。秋風が頬を伝わる日でした。
 「感動」を大切にする本校の概要を説明する川崎厚教務部長によれば、カナダ(BC州)の教育課程を導入するクラス(DD コース)が一般クラスに併置されていて、このクラスの卒業生は両国の高校卒業資格(ダブル・ディプロマ)を得ることができます。本邦初の仕組みとして注目され、海外大学志向の高まりを受けて魅力の一つとなっているようです。また、国公立コースを設けて進学の道を拡げているのも最近の動きです。
 授業見学は 4~5 人のグループによって中学、高校の授業を廻りました。タブレットを手にした生徒は探究的な学習を進め、さらにグループによる発表・ディスカッションを活発に行っていました。そのそばで、学生は耳を傾け、熱心にメモをとっていました。クラスによっては、すべて英語で授業が進められていました。
 学生たちからは「自分のやりたい授業だった」「STEAM 教育が興味深かった」「これまで私立学校を見学し、学ぶ機会がなかった。特色があった」「実際にカナダの先生が授業をし、休み時間には生徒たちが英語で会話していた」など、驚きや感動、気づきが寄せられました。
 学生たちは給食を生徒と共にしたのち、数年前に着任した阿部寛大先生から話を聞きました。先生は「2 軸思考」カードを用いて学生自身の教職に関する率直な思いを拾い上げ、それをもとに学生同士が話し合って互いにその思いを分かち合うことを試みました。活動を伴う学びが学生にも及んだひと時でした。
 松谷茂校長は日ごろより「失敗をしてもいいんだ!」と生徒を励ましているそうです。勇気をもって挑戦する心の支えとなって、活発な学習につながっているのでしょう。このたび、学生たちを迎え入れてくださった松谷校長、そして川崎先生、阿部先生は東京学芸大学の卒業生、後輩にとっては大きな励ましと感じたに違いありません。
 参加した学生は 19 名(1 年 5 名、2 年 11 名、3 年 2 名、4 年 1 名)、引率者は大学から前田 優先生、辟雍会からは荒川悦雄先生、そして小澤一郎でした。(小澤一郎)

写真1 松谷茂校長の話

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写真2 メモを取る学生

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写真3 教職への思いを共に語る

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写真4 参加者一同

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