近県学校訪問 成蹊小学校

 この学校訪問は東京学芸大学と辟雍会の共催事業です。今回は 9 月 21 日(木)に実施されました。猛暑の続く中、この日ばかりは曇り空で少し気温をも下がりほっと一息ついた日でした。
 成蹊小学校は、武蔵野の風情が残りケヤキの樹木が並ぶ成蹊学園キャンパス(小・中高・大の校舎がある)の一角にあります。児童は遊びが大好きで校庭や校舎の広い廊下でじゃれ合っている姿が印象的です。
 見学は、初めに本学卒業生である跡部清校長による学校概要の説明が広いホールで行われました。次いで授業見学です。まず国際学級を見学しました。海外から帰国した児童が集まるクラスです。ここで学校生活に馴染んで一般クラスに合流します。この日は 9 月に編入した数名が、身近なカタカナの学習を受けていました。成蹊小学校は帰国子女を受け入れた教育を戦前から行っているのです。そのほかに算数、英語、社会、国語、ネイティブ教員による英語特別指導の場面を見学しました。学生たちは熱心にメモを取りながら子供の様子と先生に目をやっていました。廊下に並ぶ夏休みの自主研究ノートにも目を通していました。
 昼食後、本学卒業生の教員の後輩へのメッセージがあり、学生からはたくさんの質問が出されました。ひとつ一つ丁寧に応えている様子は、これから教員をめざす学生たちへの励ましそのものでした。この先輩は、卒業後しばらく海外生活する道を選んで、そこで語学だけでなく自分にない価値観に出会った。今、子どもたちには「楽しいこと」「違いを認めること」「間違うことを恐れないこと」を学んでほしい、と熱く語りました。先輩の生き方に学生たちは自分ごととしてとらえていました。「私立学校は堅いイメージで児童はお行儀がよくおとなしいと思っていたが、教室がにぎやかなことは意外だった」(1 年)、「在校時には当たり前だと思っていた行事をたくさん経験したことが、今になって貴重なものだったと気づかされた」(1 年、卒業生)といった感想がありました。
 参加した学生は 16 名(1 年 6 名、2 年 6 名、3 年 2 名、4 年 1 名、院生 1 名)、引率者は大学からフォグリ ヴォルフガング先生、辟雍会からは二宮修治先生、そして小澤一郎でした。(小澤一郎)


写真1 国際学級前の掲示

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写真2 先輩の授業

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写真3 先輩の話に質問する学生

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写真4 出席者一同

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